久しく書いてなかった。
本日はちょっと前にみたこの記事から。
もう、そのまま図をもってきちゃいます。
※沖縄タイムスWebSite 沖縄労働局発表資料より
【新卒の3年以内の離職率】
- 沖縄:高卒59.7%。大卒43.3%
- 全国:高卒40%。大卒30%
①ちなみに全国のソースはこちら。
②経年比較で見たい方はこちら。
新規学卒者の離職状況 - 沖縄労働局 - 厚生労働省
■何故、悪いのか。。。
新卒離職率は「3年3割」が迷信の沖縄です。凄いですね。ちなみに沖縄タイムスの記事では理由を以下の様に述べています。
海邦総研の島田尚徳研究員は全国と沖縄の結果に開きがあることについて、「沖縄の企業は全国平均よりも規模の小さい企業が多く、サービス業で働いている人が多いことから、若年者の離職率が高くなっている」と分析。
また、沖縄の労働者は全国平均と比較すると総実労働時間は長い一方、給与総額も安いと指摘。「労働生産性は低く、非正規社員の割合も高い状況。給与の安さや身分の不安定さなどによって離職する者も多い」とした
はい。合ってますね~。
ではなくて、ご存知の通り全国的に人材不足で売り手市場です。沖縄も好景気の継続により多分に漏れず、人材不足。沖縄のハローワークに行けば、求職者もまだ多いけど、違う階の求人募集登録の雇用主の事業者の方が人が多いなんて日もありますからね。
最近では県の雇用支援系予算も、今までは沖縄県内に求人がないので、人を県外へ押し出しする支援事業を多く行っていましたが、むしろ最近では県内企業の支援の方に回している感じもしますね。
沖縄も地方人材不足の波が来てますね。ビックウェーブで。
最近では県外からのU.Iターンを積極的に県外へ採りに行く企業さんも増えてるみたいです。
という前置きはさておき、なぜ、離職率が高いのかをおっさんなりに考えてみた。
若い子がなぜやめちゃう?
- 親が過保護で、すぐ辞めたらという。
- 給料安いのに、休みなしで働かされる
- 他に仕事がすぐみつかる
の3つかなーと個人的には感じます。
【1.親が過保護で、すぐ辞めたらという。】
基本、沖縄の人が県外へ出るタイミングは3つしかない。
①進学、②就職、③結婚と出産などの家庭の事情である。
※でも以外に県外に出ても結構、帰ってくる。
まーこれはさておき、基本、県内に就職をした人間は県内にいるケースが多い。
※正社員での県外転職などではかなり不利(県外企業に出るにあたって中途採用では職歴が合いづらい⇒これは後日、書いてみようっと。)
生まれてからずーーっと県内にいる大半の若年者は当然、実家暮らしである。衣食住担保。
かつ高校卒業したら、車の免許を取り、実家に暮らしながら、守られた生活をしていく。そして親の溢れる愛情が絶えず注ぎ込まれ、子供はすくすく育っていく。いい意味も悪い意味も含めて。このいい意味では、本当に人柄がよい人が多い気がする。だっておじぃ、おばぁや親せきづきあいをずっとしている人や、観光客や基地の米軍人達など、意外に多人種が暮らす沖縄なので受け入れ範囲が広く、一見不器用そうなのに優しかったり、口下手だけど、外部の人間をチャンプルー(混ぜる)しユイマールする文化があるからだ。※ちょっと褒めてみた。でも実際、いい人多い。
そんな彼らの親世代は「完全に!!公務員幻想である」
(詳細はこちら:ちょっと待て【沖縄の公務員・教員試験の倍率と難易度】についての考察 - 沖縄の『就職・転職・移住』事情いろいろ。)
こんなくだりをよく聞く。
「なんで、そんなに働かなきゃいけないさ~、そんな仕事やめて勉強して公務員試験でも受けたら?」
その他、どれくらい甘いかというと、雨の日は沖縄のメイン道路のひとつである58号が渋滞します。何故か?
答え:雨の日が子供の送迎して、車の台数が増えるからである。と地元の人が行っていた。※いや、傘さして歩かせましょうよ。雨の日の朝、高校の前とか送迎の車でいっぱい。ちなみに夕方もお迎えでいっぱい。。。
こんな家庭・・・結構本当に多いです。後は若年者だと、非正規やアルバイトが異常に多いため、辞める感覚が圧倒的に薄い。まわりはアルバイトをしながら生活(実家暮らしだからなんとかなる)している友人・知人も多いですからね。
【2.給料安いのに休みなしで働かされる。】
この詳細は別でも書いたので詳しくはみてみてください。
沖縄の給与について - 沖縄の『就職・転職・移住』事情いろいろ。
最低賃金がやっとつい10月に714円に上がりました。※その前までは693円。
給料がとにかく安い。そしてサービス産業が多いため、廃業率も高く、安定的な企業が少ないです。それはさておき、観光業がひとつの主産業である為、当然ながら休みは少なく、さらにシフト制を採用している企業が多いのも事実です。土日祝日休みの年間休日120日の求人はホワイトカラー系の企業では多いですが、サービス関連やブルカラー系の企業では大体104日が割と多い印象ですね。
ちなみにホテルになると96日とか88日なんていうのも見かけます。
またホワイトカラー系の事務系企業でも、肌感覚ですが土曜日働いている家庭や勤め人が多い気がします。また最近では、観光系(ホテルなど)の企業が、県内では人員確保ができず、アジアまで人を採用しに行っているなんて話も聞いてますが、
キーワード(あくまで私見です。)
■長時間労働低賃金の理由
・サービス業で差別化ができず、薄利多売。
・観光業の為:土日・祝日休みが少ない
・人材不足のため、ますます現場の負担があり長時間労働へ
すべてがこのような企業ばかりではなくないですが、
働く生産性や効率性、また市場からの収益の産業構造などで、比較的利益が上がりにくい構造なのはたしかです。ITとか知的系産業は別。
まーそんなこんなで、次の事項にもかかわりますが、従業員の離職率は高め。
とある調査では、退職理由の上位がこんな感じでした。
http://www.pref.okinawa.jp/site/shoko/rosei/documents/houkokusho_.pdf
情報元:上記、沖縄雇用関係調査研究事業 報告書より
1位:企業の将来性への不安
2位:給与への不満
3位:上司経営者への不満
ちなみに比較対象としては不十分化もしれませんが・・・
リクナビNEXTにこんな調査がありました。
順位 理由 比率 上司・経営者の仕事の仕方が気に入らなかった 23% 労働時間・環境が不満だった 14% 同僚・先輩・後輩とうまくいかなかった 13% ※上記のデータから転載
「企業の将来性への不安」…なかなかでないですよね。
上司や同僚などの人間関係が割と上位に来るのはわかるのですが、、企業の将来性への不安というのは何か沖縄の本質的な問題をさしている様な気がします。
※産業構造からくる圧倒的な中小零細率。サービス産業特有の強みがある企業が育ちづらく、競争にさらされる中で、多い廃業率など。
特に若年者の場合は、自分のキャリアなどを描いても、同じようにずーっと働くのかや、中小零細の場合、教育環境もなく速攻現場に落とされ、まさに馬車馬の如く働かされ、企業や自分の将来に漠然とした不安を持ち、そして親に辞めたら?と言われ、簡単に辞めてしまう、、なんて話をよく求職者から聞きます・・・
【他に仕事がすぐみつかる】
もうこれは簡単です。今、めっちゃ沖縄も仕事あるんですよね。とにかく人手不足。
6月求人倍率、24年10カ月ぶり高水準 沖縄も1倍超 - 沖縄:朝日新聞デジタル
沖縄が求人倍率1倍を超えるなんて、まさに奇跡ですよ。
まー離島や北部などが全体のマイナス部分を担っているのはあるのですが、それにしてもすごい。
実際にはこんな感じ。
※沖縄労働局発表H28/4月
まー後は沖縄一番の職探しといえば、ハローワークですが、次いで高い媒体力を誇る、求人誌アグレには、もううなるほど求人がありますね。
つい3年前まで100Pそこらだった、ページ数が今や倍以上の200Pを超えてますからね。
今は、仕事をやめても次の仕事が本当に見つかりやすいですね。
仕事を選ばなければすぐに職に就くことは可能ですし、さらに言えば現場仕事(オペレーション系や接客・サービス系)であれば、そこまでの職歴も必要とされなく、大抵の仕事は未経験からOKと表記されています。
そんな環境下の中、離職率が高いんじゃないかなーーーー
と、いろいろなデータを見ながら思っていた次第です。
今回は頭の中の整理や考えていた事を、そのまま吐き出したので文章校正や論理展開は全く考えていません。駄文失礼いたしました。
では、また。